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02年後半期の混乱に対するQ管理運営委員会の公式見解

                                                                 2003年2月20日

Qユーザのみなさん、こんにちわ。

Q管理運営委員会の宮地です。 非常に遅くなりましたが、現在の状況と今後の方針についてQ管理運営委員会の公式 見解を発表します。

なお、この文書は「公式見解」としてQ管理運営委員会メンバー全員の「総意」です。

機イ海譴らのQのために

1)現在のQ管理運営委員会について

現在のQ管理運営委員会は、12月11日のQ管理運営委員会メンバーによる正式の投票によって、

・ 代表、西部忠                                                                                                                                ・副代表、逵健志、宮地剛

 を信任し、同日発足・活動を開始しました。1月31日現在のQハイブメンバーは以下のとおりです。

・ 伊丹高                                                                                                                                                         ・ 鈴木泰生                                                                                                                                        ・ 立花泰彦                                                                                                                                ・ 登川琢人                                                                                                                                                  ・ 穂積一平                                                                                                                                ・ 松原克彰                                                                                                                          ・ 三木和平                                                                                           

現在のQ管理運営委員会は、昨年10月の旧代表・副代表の辞任後に生じた代表・副代表空位によるQ管理運営委員会の機能停止状態を、通常の状態に戻し、今後のLETS−QとQコミュニティの管理運営体制を、ユーザの皆さんとともに、より安定的なものにしていくことを目的として去年の12月に発足した暫定体制です。

直接的な発足にあたっての経緯そのものは、すでに監査委員会からの要望による文書がこのユーザMLにも投稿されています。

現Q管理運営委員会は、過去の反省点を踏まえ、今後のQのあり方等の検討を目指すものとして、発足以前の経緯については、当時の各Q管理運営委員会メンバーによる事情説明および過去ログの参照等にゆだねるものとします。ただし、すでにQ管理運営委員会ないしはQそのものを辞めておられる方も多数あり、最大の母体であったNAMも現在どのような状況下にあるのかを正確には把握しきれません。特段の事情説明を求めるユーザの方は、このような状況を十分ご理解のうえ、お願いしたいと考えます。

また現Q管理運営委員会は、ユーザMLでの混乱にユーザのみなさんを巻き込んでしまったことへの責任については、今後、ユーザのみなさんの意見や希望を反映できる運営体制に基づいた安定的な状態にQを戻すことによって果たそうと考えております。

なお、現在の暫定体制以前(02年12月11日以前)に起こった出来事に対する議論やそれ以前の一般的な情報提供等は、今後、議論用ML等でおこないます。ユーザMLは、あくまでユーザ同士の取引などの意見交換や、Q管理運営委員会からの告知のためとします。

2)現在までの実務処理

12月11日の発足以降、Qハイブは主につぎのふたつの作業に専念をしてきました。

Qへの新規登録の停止と登録申請中の方々への同趣旨の説明、および返金作業。                                             Q退会者の処理。                                  (以上の業務についての報告は、後日に行います。)

統一的な「公式見解」の公表が遅れたのは、以上のような優先すべき事柄があったためです。

3)今後の方針について

Q管理運営委員会は今後、規約、Winds_q、運営体制全般を再検討し、保持すべきもの、修正すべきものをユーザとともに考え、実行に移していきます。「ユーザに開かれた」体制を立て直す、というのがひとつのテーマです。しかし、Qハイブはいままで「ユーザに開か
れていなかった」わけではありません。むしろきわめて容易にQハイブの各セクションに参加することが可能でした。

ただ、現在、わたしたちが直面しているのは、NAMを介在させた上でのQユーザ、あるいはQハイブ・メンバーではなく、じかにQコミュニティに各自が向き合わなければならないということです。現在すでに、NAMとは関係なく参加されている方がおられますが、全面的にそうなるということです。

その中で「ユーザ参加」ということが、誤解なく理解されるためにいくつかのことを確認しておきたいと考えます。

。僂侶兮

Q管理運営委員会は今後も、Qでの取引を望むユーザの方がひとりでもおられる限 り、Qを継続して運営します。

また同時に、わたしたちは、Qを解散するかどうかを決定する権限は、Q管理運営委員会にはない、と考えています。

そのように考える理由を述べます。

Qには、ユーザの方々おひとりおひとりが、自らの意思によって「規約」に同意され参加されています。そして、そういった自律的な個人の結合としてQコミュニティが形成され、モノ・サービスの取引がなされています。QはLETSですから、ユーザひとりひとにに貨幣発行権(赤字発行権)が認められています。LETSにおいて、会員の黒字は「コミュニティへの貸し」であり、赤字は「コミュニティからの借り」であるというように理解されます。

ここで重要なのは、ユーザの方々の貨幣発行権は、QコミュニティとQ会員相互への「信頼」によって付与されているのであって、Q管理運営委員会がユーザのみなさんに付与しているのではないということです。それがQにとって「信頼原理」が重要であるという意味です。

したがって、Q管理運営委員会は、たとえ自分たちが規約を作成し発足させ登録業務などの事務作業やシステム開発・保全などの業務をおこなっているにせよ、自分たちが付与しているのではないユーザひとりひとりの貨幣発行権を、自分たちの判断のみで無効にすることはできません。

Q管理運営委員会は、「信頼原理」を守ることでQコミュニティの安定的な運営管理を実現するための権限はもっているが、Qの解散を一方的に決定しうる権限をもっていない、というのがわたしたちの考えです。

したがって、Qでの取引を望むQユーザの方々がおられ、Qコミュニティが存続する限り、Q管理運営委員会はQを継続して運営します。

▲廛蹈丱ぅ澄Ε罅璽況娠娠弔侶持

Qプロジェクトは,規約上,Q管理運営委員会=「プロバイダー」とQ会員=「ユーザー」とに明確に区分されています。このようなプロジェクトの基本形態を変更することも当面は考えていません。

本来、LETSは、そこに参加する会員自らが主体になって管理運営していくものです。したがってQにおいても、本来はユーザが主体になって運営管理をおこなうべきなのかもしれません。

しかしQプロジェクトは,その開始の時点において,「プロバイダー・ユーザー型」のプロジェクト形態を採用することを意識的に決定しました。これは,Q会員が出資者・社員,Q会員から選出された代表からなる団体がQを管理運営するといった「協同組合型」とは異なります。

ただ「プロバイダ・ユーザ型」といっても、プロバイダが市場開発を行い、取引の斡旋などを行うというような意味でのサービスプロバイダではありません。Q管理運営委員会は、あくまで、登記業務・更新業務・審査・規約制定・システム開発・システム保全などの業務をおこなうことで、Qコミュニティの「信頼原理」を維持し、Qユーザのみなさんが活発な取引をおこなうことで、Qマーケットの拡大とQを「使える通貨」にされていくことや生産者−消費者のアソシエーションを形成することをサポートする、という意味でのサービスを提供するだけです。

自律的な市場形成

取引の活性化やQ市場の拡大、生産者−消費者のアソシエーションの形成などは、ユーザの自主的な活動によっています。

Q管理運営委員会は,その名の通り,あくまで地域通貨の管理運営を行う「プロバイダー」の地位に止まり,Q市場(財・サービスの市場だけではなく,Qファイナンスによる金融市場)を広げ,multi-LETSなどの連携市場を作ることに専念すべきであると考えてきましたし、今後もこの方針は変わりません。

Q管理運営委員会が,生産や消費の事業体形成に直接関与していくことは,運営業務の質量から行ってもおよそ不可能です。Q全体が一つの生産・消費協同組合になることを指向すれば,Q管理運営委員会は,Q全体の生産計画や需要計画をも考えなければならず,またそれに責任を持つことになりますから,いっそう統制的にならざるをえません。これでは,銀行が参加者の財を預かり,その売買を仲介するようなプルードンの「交換銀行」におけるのと同じような問題が発生してしまいます。

Q管理運営委員会の任務は,規約にも記載されているとおり,「Q市場の維持・発展に寄与し,会員がLETSを通じて生産者−消費者のアソシエーションを形成することをサポートする」ことでしかありません。プロバイダーとユーザーの分離によって,このように,プロバイダーとユーザー双方の責任を明確にしているのです。

そして今後は、Q管理運営委員会とユーザの役割を明確にし、LETS−Qの管理運営業務のみならず、Q市場の拡大、Qコミュニティの発展などに、ユーザのみなさんが積極的に参加できるさまざまな仕組みやサポート体制を作っていきたい、と考えています。こういったこともまた、議論用MLで議論したいと考えています。

*(注)交換銀行について                                  プルードンが1849年に、自ずからの「無償信用論」に基づいて設立計画を発表したもの。労働者は、生産者かつ消費者として労働時間と生産費用に基づく公正な価格で生産物の相互交換を行うことができるように、出資金のない「国有交換銀行」という名の商業組合の組合員となる。また、国有交換銀行は生産物の公正な価格を決定し、生産物の売買を担当し、生産物と引き替えに4種類の交換券を発行するとされていた。 しかし,結局実現しなかった。

ぃ儡浜運営委員会の権限の強化と分散化

Qコミュニティは、さまざまな価値観や考えをもつ人々が、規約に同意し参加していることが唯一の共通項であるという意味で、同一の価値観や考えによって成り立っている共同体というより、「契約的」社会として考えられます。したがって、その社会性を守るためには、ユーザ同士の考え方や価値観の違いから生じるトラブルを解消するためといえども、定められた「手続き」を遵守していただく必要があります。

この「手続き」を無視され、自ら信じるところの正義・考えに基づく批判の主張・実行されるという行為は、規約に書かれていないからとか規約の解釈範囲であるといったご当人の見解とは関係なく、Qコミュニティの社会性を成り立たせている「手続き的正義」を無視する行為である、と考えざるをえません。こういった行為を放置すると、Qコミュニティを「契約」社会として成り立たせている「信頼」が崩壊しえしまうことは明白です。

規約は、考えうるすべての事象を想定して書かれているわけではなく、またそのような想定による規約の作成は不可能です。したがって、規約に書かれていないから、規約の解釈範囲だからといって、自らの行為を正当化する見解は成り立たないと考えます。

また批判や疑問点の提出は、必要なルールやマナー(いわゆるネチケットも含む,人格攻撃はしない,誹謗中傷は行わないなど大前提です)を守った上で,言論でやるということを最低限守ってほしい、と考えています。

今後、Q管理運営委員会は、「手続き」を無視される行為に対して、迅速かつ有効な対応処置を、場合によっては、厳しい態度でとらせていただきます。

しかし、現在の規約では、Q管理運営委員会には、不正取引やシステムへのアタック、意図的な騒擾などに対して、迅速かつ有効に対応しうる権限がありません。

したがって、今後、Q管理運営委員会は、そのような事態に対して、迅速かつ有効に対応し、LETSの要である「信頼原理」を保守するために、ユーザのみなさんに対する警告・処分などの権限を強化したいと考えています。

しかし同時に、Q管理運営委員会が、必要以上の権限を所有・濫用しないための、権限の分散化も同時に制度化したいと考えています。

具体的には、Q管理運営委員会が現在保有している業務と権限の一部を外部に出すこと、またQ監査委員会を、Q管理運営委員会とは別の独立した権限をもつ組織として明確に位置づけ確立することだと、考えます。

ゴ萄紺儖会の位置づけの再検討

規約では,Q監査委員会の役割は「Q管理運営委員会の業務・審査の監査,情報公開,Q管理運営委員会への助言や提言のためのユーザー有志による組織」と規定されていました。監査委員会は,ユーザーがプロバイダーを監視し,ユーザーの声をプロバイダーに反映させるための仕組みとして考えられていたわけですが,今のところ,規約通り7名により構成するに到っていません。今まで監査委員募集などを管理運営委員会が行ってきましたが,規約上,これらは別の組織です。

先にも述べたように、今後のQ監査委員会は、Q管理運営委員会やQ管理運営委員の権限の濫用や、ユーザの不正行為などに対応しうる一定の権限をもつ組織として確立していくように、考えています。

したがって,監査委員会の位置付けについて意見のある方は,議論MLで検討していただければと思います。

4)ユーザのみなさんへ

まず元NAM会員であったみなさんへ。もしあなたが、NAMのQ義務化があったからQに参加しただけで、自分は本来LETSにもQにも希望や理論的・実践的意義など認めていない、と考えておられるなら、ここでもういちど、LETSやQについて、じっくりと考えてみてください。いろいろな疑問がおありなら、議論用MLにも参加してください。そして、それでもQやLETSに対して否定的な考えが変わられないなら、残念ですが、退会してくださるしかないように思います。そしてもし、QやLETSにいくらかの希望や理論的・実践的意義を認められるなら、NAMのQ義務化によるQ参加ではなく、ご自身の意志でもう一度Qと再契約してください。どちらにせよ、Q管理運営委員会が望むのは、ユーザのみなさんの参加が、ご自分の意志でQ規約と同意し参加しているのだということ、つまりQ規約との「契約」が、ユーザのみなさんおひとりおひとりの自律的な意志によるものである、ということです。

つぎにNAMとは関係なくQユーザになられたみなさんへ。言葉は妙なものになりますが、一般のユーザのみなさん(と呼ばせていただきます)には、QとNAMとの対立による混
乱に巻き込んでしまい、ほんとうに申し訳なく思っています。先にも述べましたように、そのことへの「責任」は、今後、Qをより安定的な運営と、活発なコミュニティ・マーケットの創出に尽力することで、果たして行きたいと考えています。そのことをご理解のうえ、いままでのQ管理運営委員会の不手際を、誠に厚かましいお願いですが、ご容赦いただきたく思います。

そしてみなさんにご理解いただきたいのは、Qはある種の社会運動であり、「実験」である、ということです。

多くのユーザのみなさんは自分の生きている現状(大袈裟にいえば世界)をなんとか変えられないだろうかという、いわば「夢」をみるような思いで、Qに参加されているんではないでしょうか。Qに希望を見出しているといっても良いのかもしれません。

しかしQが今後も人々に夢を抱かせ少しでも実現しうるようなメディアであり続けなければ、今後何十年以上も存続することはできないでしょう。これは理論の問題だけでも管理運営の問題だけでもありません。Qという社会運動、Qという「実験」が、ユーザのみなさんにとって、いくらかの生活時間を投げ打ってまでコミットしうる希望であり続けうるかどうかという問題です。

そして、そういった希望が実現するには、Q管理運営委員会の力だけではなく、ユーザのみなさんの力が、本当は一番必要であり重要なのです。Q管理運営委員会は、ユーザのみなさんが今後のQの活動に積極的に参加され、自らの力を充分に発揮してくださることを、期待しています。

今後、具体的な、改革原案についても報告いたします。すこし時間をいただくことになりますが、なんとか2月初旬には報告できるようにしたいと思います。そして原案として提出されたものに対するみなさんのご意見や疑問などを聞かせていただくのは、議論用MLでおこないたいと思いますので、より多くのみなさんのご参加を希望しています。

供イ海譴泙任裡僂悗糧稟修砲弔い

以下に、これまでのQ管理運営委員会やQに対して寄せられた主な批判に対する、現Q管理運営委員会の公式見解を述べていきます。

1)規約・winds_qへの批判について

規約やwinds_qに対する批判が、いろいろと挙げられています。 現Q管理運営委員会も現在のQが、規約・winds_qともに完全なものであるとは、考えていません。今後も、一定の修正や開発などが必要です。たとえば規約についていえば、赤字上限拡大をどうするか、などは、ユーザのみなさんの批判やご意見を踏まえつつ、変更できるものは変更していけば良いと考えています。

ただ、現在の規約に対する疑問やwinds_qのシステム上のバグをもって、「Qは失敗である」「Qは解散すべきだ」というような意見に対しては、首肯しません。そのような問題点は、これから解決すべき課題であることは認めても、理論的に、また運営上で、Qが破綻している根拠になるとは考えていません。

また現行の規約2.2に述べられているQの目的・理念について、その実現を疑問視し、規約からの削除を求める意見もありました。しかし、この規約2.2にあらわされているQの目的・理念を、堅持したいと考えます。これは理論的な問題を含みますが、これについては、後述します。

したがって繰り返しになりますが、わたしたちは、現行の規約や運営上の問題に対する批判に対しては、そういったユーザのみなさんの声を、議論MLで聞かせていただき、今後の運営体制に取り入れていきたいと考えています。

2)運営体制に対する批判について

Q管理運営委員会のこれまでの運営方針や運営体制などについて批判する意見も挙げられています。

しかし、現Q管理運営委員会は、02年8月以降のQ管理運営委員会内の運営方針をめぐる対立から02年12月11日に暫定体制が成立するまでの混乱は、そういった運営上の問題だけで説明しうるようなものではない、と考えます。その混乱にかかわった者がそれぞれの立場で、それぞれの意見をもっており、統一的な見解などを出しうるものではありません。

したがって、この期間の混乱については、何度も申し上げているように、議論用MLで、この混乱にかかわった当事者が、あくまで個人的な見解を述べていくこととします。
ただ現Q管理運営委員会は、この期間の運営上の問題点を、以下のようにまとめ、それぞれについて「構造的問題」を指摘することで、運営に対する批判への公式見解とします。

。儡浜運営委員会の運営上の構造的問題

この一年ほどの運営において、登記,開発業務の負担,オンラインとオフラインの乖離、MLによるバーチャル会議の困難など、いくつかの問題があったことは確かです。それらはボランティア体制が限界に達していたといえるかもしれません。実際、Q管理運営委員会では、02年の4月頃には、すでにボランティア体制の限界を乗り越えるための組織改編などが、課題議案としてあがっていました。

運営上の困難さにまつわる混乱がなぜ生じたかについては、以下のような構造的問題があったと指摘します。

Q管理運営委員それぞれの、Qプロジェクトの目的に対する理解の違い、LETS−Qの理念に対する理解の違い、LETSに対する理解の違い、Q管理運営委員会の業務システムに対する理解の違い、Q管理委員としての業務に対するコミット意識の違い、管理運営委員会の今後の運営方針についての考え方の違い、QとNAMとの関係に対する理解の違い、資本主義経済に対する理解の違い、といったひとりひとりの「ずれ」が、開発部・登記人といったある特定の部署に過重な負担がかかるというボランティア体制の限界のなかで、錯綜した形で現れたのが事実だと考えます。

Q管理運営委員会が、仮に、会社組織のようなツリー状の組織であり、それぞれの部署の権限と責任・義務が明確に確立しているならば、こういった個々人の抱える「ずれ」も、組織のシステム自体がある程度は吸収し緩和されていったかもしれません。

しかし、Q管理運営委員会は、組織運営の特質として、

● 代表・副代表制であっても、事実上、代表・副代表にはなんの権限もないというフラットな組織であった。                                                         ● フラットな組織ではあるが、代表・副代表に対する「心理的抑圧」を感じているQ管理運営委員も存在した。                                                                        ● ボランティア体制に由来する運営上の権限と責任と義務が確立不全であった。

というような理由のため、いちど対立が生じると、先に述べたさまざまな個々人の間のズレが噴出し、感情的な対立となって現れてしまったのが、運営上の困難さにまつわる混乱状況の実際のところであった、と考えます。

けれど、02年8月に始まった運営上の混乱が、こういった業務システム・組織体制の諸問題のみによるものであるならば、たとえば登記業務・開発業務にかんしても時間はかかっても克服できたであろうし、少なくとも、混乱もこれほどのものにならなかっただろうとも考えています。

しかし、この運営上の困難さにまつわる混乱に端を発した混乱が、より複雑なものになり泥沼化していったのは、QとNAMとの関係が構造的に抱える問題が表面化してからだと、現Q管理運営委員会は考えます。

■僂硲裡腺佑箸隆愀犬砲ける構造的問題について

QとNAMとの関係が構造的に抱える問題とはいったいなんだったのでしょうか。このことを、ご理解いただくには、まずQプロジェクトの成立の経緯から知っていただく必要があります。

現在のQプロジェクトは、当初,NAMの一プロジェクトである「namプロジェクト」として発足し、NAM内の地域通貨を実現することを目的としていました。しかしながら、参加者による議論の過程で、現規約の2.2に表現されているような目的・理念を掲げるためには、NAM会員以外の個人や団体も参加できるLETSでなければならないと、その基本方針を変更しました。そのため、Qプロジェクトは、NAMの外に出ることになったのです。

それは、別言すれば,Qが独立の意思決定と責任を持つ,NAMとは別の組織であること、また、Q管理運営委員会がプロバイダ、NAM会員やNAM各系など諸団体がQのユーザとなることを意味します。このことは、Qプロジェクト内部においてだけでなく、NAMでも確認され、それが「原理」におけるプロジェクトの位置付けにも反映されました。

この点はQとNAMの双方で繰り返し確認されてきたにもかかわらず、Q管理運営委員会に属するNAM会員個人の側から見ると、NAMとQ(特にQ管理運営委員会)への多重帰属は根本的な矛盾をもたらしました。

それだけでなく、現実においても、Q管理運営委員の大部分がNAM会員であり、かつまた,Q会員の多くがNAM会員・NAM関連団体であったため,NAMとQの区別を以上の合意のもとに形式的に維持することには無理がありました。個々の具体的場面でこの区別が先鋭になれば、さまざまな矛盾や摩擦が発生したのです。

例えばその象徴的な出来事として、Qの稼動時にNAM内で紛糾したQの実名登録の可否をめぐる「ペンネーム問題」があります。

Q管理運営委員会は,規約作成時に、個人会員の登録について、一個人一口座の確保,なりすまし防止のために,個人会員の認証をしっかりやる必要があり,そのため,本人確認書類の提出や実名取引を原則とし,ペンネームはよほどの理由無くしては認めないという方針を決めました。

しかし,「原理」を実現するためにQの義務化を課題としていたNAMには、本人確認書類の提出なしで参加できたし,ペンネームやハンドルネームでMLに参加している人もいたのですから,NAMやNAM会員からすれば、Qへの本人確認書類の提出やペンネームの原則禁止はやはり利益に反することだったはずです。

だから,Q管理運営委員会内でも、Qの独自方針を貫こうとするメンバーと、もっとNAMに配慮した運営原則にした方がいいと考えるメンバーの間にも対立が生まれたり,ペンネーム審査に携わるQハイブメンバー個人の内部でも葛藤が生じました。

このようにQが自律的に運営方針や制度的な決定を行おうとすると、NAMの利益に反することがしばしば起きました。そのたびに、Q管理運営委員会内部には、感情的なしこりや対立が生じてしまいました。

したがってQとNAMとの関係には、原則的にNAMを一ユーザとして位置づけなければならないQ管理運営委員会と、「原理」を実現するためにQを義務化しようとしたNAMとの間には、構造的な「ねじれ」のような問題が生じてしまったのだと、現Q管理運営委員会は考えます。

Q管理運営委員会の基本的な運営方針(専従化)や人事(代表・副代表の)を巡って生じた、02年8月29日Qオフ会以後の今回の混乱も、この構造的問題が一気に噴出したからだと考えられます。

つまり、Q管理運営委員会の運営上の構造的問題による混乱に、QとNAMとの関係の構造的な問題が挿入され、QとNAMとの関係悪化となって現れたのです。その後、この関係悪化は、対立から決裂へと向かってしまいました。

以上が、QとNAMとの関係が抱えていた構造的問題が引き起こした混乱であったと、考えます。

したがって、運営体制上の困難さは確かにあったが、今回の混乱は、そのように簡単に語られるものではない、というのがわたしたちの考えです。

また混乱の原因を代表・副代表の運営責任、とくに西部氏ひとりの責任とするような批判や誹謗・中傷は、断じて首肯しうるものではないことを明言しておきます。

 3)理論に対する批判について

またQの理論に対しての批判も、おこなわれました。

その批判を要約すると、賃労働者にとっては、Qにおいても労働力以外に売るものはなく、赤字発行を繰り返すのみである。したがって、Qにおいては賃労働という問題は解消されることはない、というものです。これを「賃労働者問題」といって、このことを論拠に、これをQやLETSの限界であると主張する人もいます。

しかしみなさんにまず考えていただきたいのは、そもそもQはこの賃労働者問題をいますぐ解決するようなものではないということです。Qは、このような問題を解決するための前提条件を作り出しはしますが、それは十分条件ではないといってもいいでしょう。

まず、LETSでは、参加者は、労働力以外に提供するものがない、と初めから諦めるべきではありません。労働者といっても、実はだれもが何らかの趣味や技能を持っているはずで、そういうものを互いに交換しようというというのが、LETS本来の考え方なのですから。これは別にプロの水準に達していなくてもアマチュアレベルでも構いません。「ワードやエクセルの使い方を教えます」でも「自作オリーブ石鹸」でも「庭木の剪定」でも「翻訳サービス」でも、あるいは「何でも屋」でもいいでしょう。

そういう自分の中に眠っていて自分でも価値があるとは気づいていない技能資産を発掘し、それを提供することができるのではないでしょうか。LETSの「want」の意義をもういちど考えてください。さまざまな「求めています」の声のなかに、自分にできることが眠っているかもしれないはずです。

もちろん、アマチュアレベルで気恥ずかしいということはあるし、また,同じサービスを提供する人との競争も生まれるかもしれないからシビアな部分もでてきます。しかし、そうしたプロセスを経て、自分のアイディアや技能を磨いていけば、単なる「賃労働者」を超えることもできます。

このように、労働者といえども、技能なり技能生産物なりを提供する努力をしていこうという観点に立ってLETSに参加することが求められているのです。ネット型LETSでも、各人が提供するものは何かあるはずです。それは参加してから発見してもいいでしょう。どんな創意工夫を行うかが参加者には求められています。厳しい言い方になりますが、何も提供するものがないから,Qに限界があると,初めから受動的な姿勢で参加していただきたくのではなく、自分の中の可能性を再発見できる機会として、能動的に参加していただきたいのです。

確かにここでいう賃労働者問題は、技能交換レベルのLETSではただちに解決することはできません。だからこそ、Qでは団体が参加でき、個人が団体を支援できるなどの、制度的工夫が導入されています。しかし、それにしても、この問題は以下の二つの条件がともに成立しなければ解決できません。

a)労働者が生活していくのに必要な種々の消費手段(食料,衣料,住宅,医療,エネルギーなど)をすべてQによって買うことができること。つまり,「消費手段のQ商品化」。この条件がないと,かりにQを稼いでも,それで必要なものが買えない

b)労働者に十分な雇用機会を提供する事業体(個人商店,企業,協同組合,NPO)が存在すること。つまり,「労働力のQ商品化」。この条件がないと,賃労働者はQを稼げない。

これらが同時に成立することは,第一次産業から第三次,第四次産業までが,すべてQ商品になっている状態であり,規約2.2

「Qは,資本主義的市場に対する批評的でオルタナティヴな市場を漸進的に拡大し,多くの産業分野を包括する自律的なQ市場経済圏を形成することを目的とします。」

でいう「Qによる産業連関の包括」とほぼ同じことです。

しかし,問題は,これらを短期間(例えば,数年)で一気に成立させる手っ取り早い方法(ビッグバン・アプローチ)は存在しないということです。Qプロジェクトは,まずa)から始め,徐々にb)を実現していくような「漸進的」な方法(グラデュアル・アプローチ)しかありえないと考えています。これは,社会主義経済国の市場経済移行でいえば,ソ連型ではなく中国型に近い。それはかなりの時間,うまく行ったとしても数10年はかかると覚悟しておいた方がいいでしょう。

a)については,個人が技能(生産物)交換を増やし,個人商店などが徐々に参加してくれることで,Q商品の種類と数を少しづつ増やすことが必要です。このためには,個人会員の増加が必要です。オンラインで提供できるものは情報財に限られるし,遠隔地輸送はコストがかかるので,東京のように各地域に数百人単位の会員がいて,そこで商店が参加し,個人の技能交換が行われるようでなければ,さまざまな消費財が入手できるようにはならないでしょう。

b)については,事業体に参加してもらうか,個人が事業を立ち上げるか,賃労働者が協力して生産協同組合や消費協同組合を作っていく必要があるでしょう。これも,Qだけで経営が成り立つことはあり得ないので,円で少なくとも採算ベースにのる事業でないと続きません。その上で,製品販売においてQを一部受け取る,賃金や生産財購入にQを一部使用していく。そして,各事業体が徐々にその割合を増やしていくというように,少しづつしか進まないでしょう。しかも,一地域に数百人単位の会員,全体で数千人がいる状態でないと,こうした事業体もなかなか育ってこないだろうと思います。

また「労働力商品の揚棄」という問題については、Qは市場形成・通貨制度創出システムであって、Qそのものが「労働力商品の揚棄」を実現するわけではない、ということを述べておきたいと思います。

「労働力商品の揚棄」という問題は、むしろ今後、Qにどのような事業体が参加・形成されていくかによっているという意味で、ユーザのみなさんがこの「労働力商品の揚棄」という問題をどう実現していけるかにかかっています。むろんQの団体制度・支援率設定制度は、ユーザのみなさんの協同組合・NPO・事業体の立ち上げをサポートしうる制度であることは言うまでもありません。

だから,規約2.2は当分実現できません。しかしだからといって,これを取り除く理由にはならないと考えます。またQが理論的に間違っていることの証明にもならないと考えます。Qの理論は、今後の長い時間にわたる実践のなかで検証されていかねばならない、というのが、現Q管理運営委員会の考えです。

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